ユーゲント アールヴ「放浪任務編1」

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フランス北部、某街に続く街道。 そこは戦場の痕が色濃く剥き出していた。青蒼く茂った草花も、甘い実を宿した木々も 砲弾と銃火器によって破壊され、あるのは重油の香りを残した戦車や車両の残骸だけ、 無論。車両の辺りを覗けば、その主たちは、葬られもせず朽ちている。 そんな中を車両が一台、連合軍のジープよりも少し大きめの、M3スカウトカーが疾走していた。 前に二人、後ろの荷台に二人。 前の二人のうち一人は、タバコを吸いながら運転をしている男の兵士だ、肩にトンプソン短機関銃を提げていた。 若いのだろうが、それなりの経験を積んだ面をしている。 その隣の助手席には、漆黒のポンチョフード(フードは猫耳風になってる?)を被った 子供・・・・・・いや、女の子が座っている。 フードを深く被っているので、顔を見ることはできない。 短い黒いスカートの中から、白くスラリと伸びた足に軍靴?に短ゲートルをつけていた。 肩から革のバックを提げている。 「こんなところに何で女の子が?」と思うより、かなり「異質」な気配が その女の子には漂っている。 今思えば本当に問題だったのは「彼女の方」だったのだろう。     
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