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「セルゲイさん、遊ぼうよ!」
いたずらっ子のポポロが、宿屋に遊びに来た。オレッグは笑顔で応じる。
「おし! 行こうか!」
二人が遊んでいると、村長のキノッピーが現れた。キノコのような髪型をした男である。
「セルゲイさんは、本当にいい人だなあ。ずっとポカパマズ村にいて欲しいよ」
キノッピーの言葉に、ポポロが笑いながら頷く。
「うん!」
さらに、三年が過ぎた。
セルゲイと呼ばれる彼は、すっかりポカパマズ村の住人となってしまっていた。畑を耕し、魚を獲り、夜は村人たちと酒を酌み交わす……その生活に、どっぷりと浸っていた。
オレッグの名は、とうの昔に捨てた。最強の剣バルムンクも、海に沈めてしまった。
もう、戦うのは嫌だ。
このポカパマズ村で、セルゲイとして平和に暮らそう。
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