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「そうですか……ジョディーさん……。何だか僕の知ってる人に似てます」
何の疑問も抱かずににっこりと笑う千尋を目の前にして、ジョディー、いや、柚李は思わず見とれてしまう。
「じょでぃーさん、とりあえずイスに座ろうか」
先程までの王子様スマイルはどこへ行ったのか、蒼汰からの冷めた目を見た途端、柚李は我に返った。
「ソーデスネ!スワリマース!アハハ!アハハハハ!!」
重そうな体を『ヨッコラショ』と動かして、柚李は椅子に座る。
「アメリカ予選を勝ち抜いた人達?」
蒼汰も千尋も椅子に座ったのを確認して、玄樹が千尋に話しかける。
「はいっ!そうです。敬南学園2年の、須賀谷千尋です」
その後に、千尋のペアの男の子も、立ち上がり自己紹介をした。
老若男女に好かれていたという柚李の説明に納得がいくほどの爽やかな笑顔を見せた千尋のおかげで、部屋の中は和やかな雰囲気になる。
「あの、皆さんは絢爛学園の方なんですよね」
千尋が少し遠くのイスに座った蒼汰に聞いた。
「うん。みんな絢爛だね。あ、ジョディは1年生で、他はみんな2年生だから、千尋達も敬語じゃなくていいよ」
早速呼び捨てで名前呼びをする蒼汰に、柚李が目を剥く。
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