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聡明は嬉しそうに笑った。そして、ポンポンと柚希の頭を撫でると立ち上がる。
「もしかしたら、わかるかもしれない」
「え!?何が?!」
柚希は涙を浮かべたまま、聡明を見上げた。聡明は少し得意げに笑っている。
「その原因」
聡明は柚希に手を出した。
「おいで」
柚希はその手に自分の手を乗せると、聡明が引っ張って柚希を立たせた。
「とにかく、今日は学校に行って、帰ったらにしよ」
その言葉の意味を理解しないまま柚希は頷いた。
「うん。そしたら、うちに来て」
聡明は自宅がある神社を親指で合図する。
「わかった」
結局、柚希には聡明が考えていることは全く分からないのだが、何か手立てがありそうだと少し嬉しくなった。そして、それを信じてみようとも思っていた。
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