9.終結

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 コルトは、ハギに謝った。 「いいところを邪魔して悪かったな」 「ううん。いいところなんかじゃないよ……」 「元気ないがどうした」 「デスモディウムに隠していたことを全部知られてしまった。多分、これで終わりだと思う」 「あんなにアツアツだったのに?」 「あれは、デスモディウムの最後の優しさなの」 「そうか。別れたなら、抱いてやれるぞ。どうする?」 「つまんない冗談! からかわないでよ!」 「つまんないか、そうか。ハハハ」  コルトは笑った。 「ねえ、コルトは、もしかして、私のことを知っていた?」 「さあてね。デスモディウム中佐にでも聞いてみれば?」  コルトはハッキリと答えず、出て行った。  言葉を濁したということは、デスモディウムに頼まれていたということだ。 「デスモディウム……」  デスモディウムは、ずっと知らないところで自分を助けてくれていた。  その事に気づいたハギは、長い悪夢からようやく抜け出せた気がした。
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