9.終結

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◇  マシトは逮捕された。  生き残ったフォレスト隊員も全員逮捕。  これから裁判にかけられて処分が決まる。  おそらく、国家反逆者として極刑は免れまい。  デスモディウムは、功績を認められて将軍となった。  潜入捜査で活躍したコルトは、少尉から大尉に大昇進。  二人は、アラリド王から勲章も授与された。  取り戻した平和を祝うパレードが、市中で行われた。沿道には人々が集まり、アラリド王と王国の永遠の繁栄を願い、祝い、歌って踊り続ける。  アラリド王と王妃の後ろでは、デスモディウムが警護している。  ハギも沿道から、その雄姿を見守った。  ハギはすべてを見届けると、フーシの訃報とともに自宅に帰った。  ずっと家出をして母に怒られるかと思ったが、生きての再会を泣いて喜んでくれた。  フーシの仕事は兄が引き継ぎ、ナローマたちも今まで通りの生活をしている。  第五夫人は赤ちゃんが生まれていた。男の子だった。  フーシの葬式を済ますと、自分の母とエンモたちと一緒に暮らし始め、再びにぎやかな日々に身をうずめる。  エンモはハギに言った。 「もう死んだと思っていたわ」 「その方がよかった?」 「相変わらず、ひねくれているわね」  エンモがポツリとつぶやいた。 「フーシのようにならなくて、良かったと思っているよ」 「…………」  心配してくれたことは意外だった。 「オリとのことも残念だったね」  オリとの婚約話もなくなっていた。  オリが事故で全身不随となり、向こうの親から婚姻ができなくなったと説明されたらしい。  生きていたのは良かったが、話もできない状態なのはとても残念だ。  ハギは、フォレストで起きた事実を誰にも話していない。  多分、墓場まで持って行くことだろう。  向こうの事情ということで慰謝料をもらえたので、家計が少し助かった。
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