1人が本棚に入れています
本棚に追加
決別の日
さよならとその先にあるもの
幻想と現実と息苦しさの果ての果て
声に成らない衝撃の先に待っていたのは
身を裂くほどの悲しみ
身を裂くほど?
否、涙もでないほど
心が千々に裂けたとして
それが何だと言うのだろうか
お前に何が分かる、だなんて
使い古された陳腐な言葉が虚しく響く
それでも叫ばずにはいられないのは
どうしてだろうか
生老病死を苦悩と言うか
今の私にはどうでも良いことだ
私が老いても病に臥しても死んだところで
今のこの悲しみに比べれば
永遠の別れを目の前に
この悲しみを些細なことだと割り切れぬ。
それならいっそ、私が
とさえ思うのに
この身を喰らい尽くすほどの
悲しみの果てを私は見るのか
お前に何が分かる
この悲しみも苦しみも、何もかも
さよならの一言が言えずにいる
別れの日が過ぎた今も
それが認められずにいる
お願いだ
記憶にも残らなかったなんて
嘘だと言って欲しい
決別の日が幻だったら良かったのに
何もかも、灰に成ってしまった今でさえ
何もかも、灰に成る前に、と
最初のコメントを投稿しよう!