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「あれ?ひろちゃん、ちょっと泣いてる?」
「バカ野郎!なんで俺が泣くんだよ!」
「ふ~ん……鬼のなんとか?まっ、いいけど」
五十嵐の脳裏に、幼い頃に母が唄ってくれていた子守唄がよぎった。
南美や千尋の無償の愛の姿と、迷惑ばかり掛けて来た田舎の母親が重なり、五十嵐は胸が締め付けられた。
「みなさん、少し休憩しましょう」
伊達が声をかける。かれこれ三時間、代わる代わる歩に声をかけ続けていた。
「そうですね。二階のカフェでコーヒーブレイクしましょう。意外と美味しいスイーツあるんですよ」
真が続ける。
「行きましょ行きましょ!スイーツ!」
千尋が皆の背中を押しながら、全員が入り口に向かう。
「あゆむ君、また来るね~」
そう言って千尋が手を振り、扉を閉めかけた。
その時、
「こんにちは、ぼくコロボ。あなたのお名前は?」
突然コロボが喋った。
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