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教室に戻ると、ソウタが駆け寄って来た。
「レン! 大丈夫だった?」
「……ありがと、だいぶマシ。っていうか元気」
俺たちは自分の席まで移動して、そこに座った。
はあ……と俺の口からも溜息が漏れる。先生のがうつったに違いない。
「……ね。さっきの話なんだけど」
「何?」
「ほら、つがいがどうのって……」
「ああ……」
俺は机に突っ伏した。
そのままの姿勢でソウタに言う。
「……魂の番って知ってる?」
「なんか、聞いたことあるよ。とても強い絆? で結ばれるって」
「俺のそれ、先生だった」
「え……ええっ!?」
ソウタの驚いた声が耳を通った。そりゃあ、驚くだろうな。俺は顔を上げる。
「そうなんだ……。お、おめでとう?」
「全然、めでたくないの!」
「な、なんで?」
「それは……」
俺は保健室での出来事をソウタに話した。うんうん、とソウタは丁寧に頷きながら話を聞いてくれた。
「ね? 最悪でしょ?」
「う、うん……。確かに、言い方がきついね……。けど、先生の言うことも分かる気がする……」
「はぁっ!?」
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