4/お茶会の開幕

5/5
前へ
/19ページ
次へ
「ラーリング、もぉちょいよぉ見た方がえぇで」 「フレムは魔法なんて使ってないよ」 「私が仮装してあげたの」  見かねたストームとウォーム、そしてウォーターの三人が俺の代わりに事情説明。  しかし、それでも疑うような眼差しを向けられたので、魔法を使ってない証拠としてウィッグを外して見せると、ようやく驚きの反応を見せてくれた。 「酷いよ、ラーリング」 「ご、ごめん! だけど、え? え?! 魔法も無しに、マジでフレムさんの?!」 「おめかしをウォーターに任せたら、この有様だよ。いつもはカインドがしてるんだって?」 「いや、でも……。カインドは直ぐ分かるよ。だけどフレムさん、え? 凄い華奢に見えて可愛い!!」 「でしょ? 奇跡の1枚見てみる?」 「見せて、見せて!!」  ネタが分かると、おおはしゃぎでウォーターが撮った産物を吟味。早速現像予約している様は、いくらロングヘアのラーリングでも男の子だなって思った。 「む、胸はどうなってるの?」 「風船」 「足下は?」 「ガーターベルトとガーターストッキング」  興味津々といった様子で質問するラーリングに対し、恥らいも無くガーターベストを見せると、ストームとウォームが慌てた様子で引き留めにかかる。 「ちょっ! 待ってぇな、フレム!!」 「それこそ恥じらいを持って! 犯罪になるから!!」 「なんでよ!?」  ーー俺、男なんですけどね。  女性陣であるウォーターとセイクも困った様子だったので、これ以上のことは慎む事にした。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加