第二の性

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一縷の様子が変だった日から2週間が過ぎた。あの日から一縷は特別変わった感じはない。 登校中に一縷が徐に僕に向き合い、「あお、今日あおの部屋に寄ってもいいか?」と尋ねてきた。 「もちろんだよ、いち」 やっと話してくれるんだ。何か大事な話をしてくれるんだと思うけど、不謹慎にもすごく嬉しい。そう思うと自然と満面の笑みになっていた。 授業も終わり、一縷がクラスまで迎えに来てくれた。僕らの放課後は、いつも一縷が僕のクラスまで迎えに来てくれて家まで送ってくれる。 いつもは話しながら帰る道も一縷はずっと黙りを貫いていた。 難しい顔をしてるから話してくれる内容でも考えてるのかも…と思い、無理に話しかけることはしなかった。 家に着いて、母と一縷が言葉を交わし、僕の部屋に向かう。 僕の部屋に来た時に座るいつもの定位置に二人それぞれ座った時、すごい真面目な顔で一縷が切り出した。 「あお、最近体調とか感覚とか、うまく言えないんだけど、そういうのおかしくないか?」 いきなり何を言われたのかと思って呆気に取られてしまった。 「突然どうしたの?」 「俺たちβって判定出たけど、最近の俺たちの様子って、βの特性じゃないような気がするんだ」     
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