第二の性

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「ん、そうだね。確かに何か変だなぁとかうまくいかないなぁって思うこと増えたね」 「だから、再判定してもらわないか?これでまたβ判定ならそれでいいし、あの時の判定が誤判定だったら怖いだろ?」 「うん。でも個人で判定するのって結構お金高いんじゃない?」 「バイトする」 「じゃあ、僕も一緒にいちとバイトする」 「本当か?あおのご両親を説得するの難しいかもしれないけど一緒にバイトしてくれるのか?」 「もちろん。いちばかりに負担かけられないしね」 「ありがとう、あお」 なるほど。一縷は第二の性について考えていたのか。 確かにおかしいと思うことは最近増えた。 まず、勉強に付いていくことができなくなった。僕らの学校は地区の高校の偏差値トップ3に入るくらい高いところだから、かなり難しいレベルの勉強なんだと思う。それでも中学までは、要領よくこなせてた。最近は勉強しても、うまく結果に結びつくことができなくなってきた。 運動も然りだ。体力が付いていけなくなった。少し運動しただけで息が上がる。周りから明らかに遅れているのは分かっていた。 二人で話し合って納得したので、一縷は母と二言、三言言葉を交わして帰って行った。
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