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その日は、夫が帰ってくるまで、不安になったり楽観的になったりと、感情の振り幅が半端なかった。
ようやく帰宅した夫に整形外科で言われたことを伝えると。
「そっかぁ」
と言ったまま黙っている。
……え?
それだけ?
なんで?
心配じゃないの?
なんで?
なんか言ってよ。
もうっ!
私ばっかり!
子どものことは私ばっかり!
絶対私と同レベルで悩んでないっ!
「……不公平」
「え?」
「同じ親なのに、不公平」
「なにが?」
「私ばっかだもん。子どものことで悩んでるの。あなただって親なのに」
「僕も考えてるよ」
「じゃあ、なんでなんにも言ってくれないの?一緒に考えてくれないの?話を聞いてほしいの。共感してほしいの」
「そう」
夫はふぅと息を吐き。
「じゃあ、今僕が考えてたことを言うよ」
そう言うと、私の前に正座した。
「座って」
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