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目を開けると、そこには……。
見渡す限りの砂漠。
広大な、灰色の空。
どうやら、しばらくの間、意識を失っていたらしい。
オレは砂の上から、ゆっくりと立ち上がった。
こんな乾いた光景は、特別でも何でもない。
この時代には、ごくありふれた風景だ。
それが、加速しすぎた文明の代償なんだろう。
立て続く異常気象と、世界地図を塗り替える戦争。
それらは、自然環境を壊し、人口を激減させた。
それでもなお回り続ける文明の歯車。
止まらない車輪は、人々の欲望を掻き立て、また、それが車輪の動力となる。
踏み出した足の下で、砂礫が乾いた音を立てた。
高度な科学とは不釣り合いな、乾ききった砂のうねりをオレは一人踏みだす。
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