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その日、私は律子の家に宿題を一緒にするために訪れた。どこか律子の兄に出会えることを期待しながら。 もうすぐ律子の家に着く。その時だった。 見てしまったのだ。彼が短めのスカートとヒールのあるパンプスを履いた女性と抱き合っているのを。二人が人目も憚らずに口づけするのを私は敗北感でいっぱいになりながら見ていた。彼女はちらりとこちらを向いて意味深に笑った。
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