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渦中の文弥は日の当たる窓際にも関わらず、我関せずといった様子で、いつも通り机に突っ伏して寝ていた。
颯翔先生「そうかぁ……、藍、起こしてやってくれ」
いつもなら愛情を込めて起こしてあげている先生も、今日ばかりはそんな気力がなかった。
藍「りょーかーい、あの辺の花瓶でいいですかネ?」
そして、いくら気力がないといえど、その人選は間違い以外のなにものでもないだろう。
藍「ハーイ♪」
こよみ「先生、それはさすがに死にます」
初めの頃はあんなにおどおどしていたこよみは影もなく、対応もずいぶんと冷静になった。
颯翔先生「永遠に眠れるって言うじゃねえか。本人にとってはさぞかし天国だろー?」
こんな人が先生で、この学校はホントに大丈夫なのだろうか?
少なくとも、まともな教師は生徒を殺したりはしない。
藍「あ、すいませんせんせー、手が滑ってせんせーの頭の上に」
藍の注意喚起とも呼べない言葉通り、先生の頭の上に花瓶が現れる。
落ちる―――!、この場の誰もがそう思った。
そこから時の流れが変わったようにゆっくりと、頭をよけ、
先生は悠長にアイスを一口舐めてから、片手で受け取った。
颯翔先生「全く、気をつけろよ?もう少しで花瓶が割れるとこだったからなぁ」
((命の危機は無視か!!!))
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