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『ね!はやくおきないと、まってるよ!おかあさんでしょ!』
「あ……っ……」
うっかり寝てしまった私を、起こしてくれたのはやっぱりソラ。
ソラがいるから、この綺麗な蒼空の下で寝ちゃったんだね。
あの雲が流れるように、
時もまた流れていく。
娘もしっかり歩くようになって、保育園に入れて、私はまた働きに出ることにした。
すると、実家へと帰る機会が少し、
また少し減っていった。
数か月ぶりの帰宅になってしまった時、何時もならまっさきに玄関に出てきて『おかえり!』って言ってくれるソラの姿はなかった。
「ソラ!帰ったよ、ソラ……!」
〝私だよ”って大きく叫ぶと、部屋の奥から足をひきずるようにして近くにきてくれるソラ。
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