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「結婚して、この家は出ちゃうけど、でもね、大丈夫。すぐ近くに引っ越すだけだから何時でも帰ってくるよ」
お嫁に行く前日の夜、私は、ソラを抱きしめて眠りについた。
翌朝、まだ薄暗い時間に、
『ほらおきて!きょうはだいじなひでしょ!』
ソラの声で慌てて目を覚ました。
ありがとう。これからは、ちゃんと私が起きなきゃね。って、そう思ったんだ。
それから、
数か月して、私はお腹に赤ちゃんを宿した。
「ソラ、私ね。赤ちゃんが産まれるの。お母さんになるんだよ」
そう報告すると、
『たのしみだね』
って、私のお腹に耳をあてて喜んでくれた。
「赤ちゃんが産まれたら、またちょっとこっちに帰ってくるからよろしくね」
そう伝えると、ソラはもっと喜んでくれた。
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