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煙草のフィルターを口紅が乾いてひび割れた唇に挟んだまま、燕は頭の中だけで呟く。 ちょっとよく分からないよ、ばあちゃん。 祖母が目覚めない限りどこにも行けない思考にうんざりして、燕は長い髪を引っ掻き回す。マニキュアが剥がれて欠けた爪に引っ掛かって、髪が数本千切れたのが分かる。 そんな風にどうしようもなく苛立った燕の耳に不意に飛び込んできたのが、美南が口ずさむムーンリバーだったのである。
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