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「おおー、ジャストフィット。流石ドラクロだ」
ドラクロが頼まれて作ったバックサイドホルスターはナイフが取り付けられているEVE46にも使用できるように長く、大きく設計されていた為銃身は撃鉄の部分まですっぽりと入った。
主人の用がある時以外は起動しないようにプログラミングがされているのか、エヴァはそれ以降一言も声を発さず静かに収まり続ける。
「お前さん、エヴァとお喋りするのもいいがほかにも防具を買いに来たと言ってなかったか?」
欲しかったホルスターを手に入れてご満悦だったクロイはドラクロの言葉にハッとして手を叩いた。
「そうだった。今日はマシロの防具も買いに来たんだった」
鑑定士の仕事とは物の価値を図る事だけではない。依頼人と鑑定品を無事に取引の場所まで届けられるように傭兵を雇ったり荷馬車を手配したりしなくてはならない。
その中でも最優先で考えなくてはならないのは依頼人の安全だ。
マシロはローブの下に薄い布の服しか着ていないため、モンスターや盗賊に襲われた時の事を考えて防具を付けさせなければいけなかった。
「そういえばマシロ、お前故郷のケルスの街からコーネリアに来るときはどうしてたんだ?」
ふと、そんな事を口にするクロイ。
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