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美桜には、聞こえるの?
この子の声が…。
お腹をソッと撫でる。
何だか温かい感触がしたように気がした。
気のせいかも知れないけど
そうするとアイツが私の目の前に来ると
美桜の頭をポンッと撫でた。
そして、座っている私の目に映る範囲に
しゃがみこんできた。
「俺は…その子を産んで欲しいと思っている」
そう言って私を見つめてきた。
「……えっ?」
「頭が混乱しているのは、分かっている。
すぐに決断を出せとも言わない。
だが俺の気持ちは、あの時から変わっていない」
「それに…未だに復讐に
こだわるならお前のガキ達が
それをいつか叶えるだろう」
「…どういう意味よ?」
何で、私の子供達が私の復讐を叶えるのよ?
意味が分からず
ポカンとしていると アイツが
「お腹の子は…俺の血を受け継いでいる。
いずれ俺の後継者として全てを
手に入れるだろう」
「それだけではない。
コイツ…美桜も跡を継ぐ素質がある。
コイツが選んだデザインの商品が発表した途端
注文が殺到している。
お前に似て美的センスが優れているのだろう。
勘も鋭いしな」
美桜の選んだ商品が!?
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