エピローグ

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エピローグ

 ヒストイにて起きた2つの事件は、かつて世間を賑わせた悪女・ガルシアの孫娘であるジャスミンが犯人として逮捕され、終わりを迎えた。また、彼女の証言から余罪があると見て、軍と裁判所は全力を挙げて調べている。  それに伴い、ヒストイの近隣で起きていた29の殺人事件は異端の魔法使いの末裔である双子・サラとヘレンが犯人であると判明し、逮捕。恐らく死刑となるだろう。さらにこちらでもガルシアの孫娘の1人が関与したらしい、と専らの噂ではあるが正式には何も発表されていない。  組織の長は辞任を免れ、「正直ほっとしている。ダーウィ様には感謝してもしきれない」と会見で涙ながらに語った。 ─────  事件が解決し、2週間後。未だに目覚めないナナさんは一応命の危機からは脱した為、わずかな時間ではあるが面会は許可された。  デロニアさんは、合わせる顔がない、と頑なに面会に来ようとしない。そのため、私が来ているのだ。本来なら家族が最優先だけれども、班長もナージャさんも多忙で来れない。  面会が許可され、1週間後。班長がようやく面会に来た。私と一緒に帰る途中に立ち寄った喫茶店で、ナナさんについての話をしてくれた。     
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