第1小節

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001 バラ 「バラ」 レースのカーテンを透かして 窓から差し込む満月の光 部屋中を飛び跳ねて ぼんやりと黄色く浮かびあがらせて びいどろ細工の小さな花びんに ひっそりと咲いている純白のとげバラ 切り傷ばかりの木製の机に 何気ないアンティーク 手巻きぜんまいギシギシ言わせて 夜に溶けていくオルゴールの音色 たくさんの音が重なり響いて 少し瞳を伏せて頬杖をついて ぼんやりと君は深い想いにふける 時の流れだけ闇の中に沈んで 私は白バラ何もできなくて 涙のかわりに大事な花びら そっとこぼしました (opus001)
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