1章 凱旋

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富岡女子高校は富岡グループが経営する新設校で昨年開校した 監督は初代校長として赴任し、柏木は1年B組の副担任として体育課に赴任した 新設校のためまだ現在一年生しかおらず、教員もほかの学校と比べて少ない 新一年生には地理総合、新二年生には世界史を指導することになっている まさか単位をつぶすためにとっておいた教員免許が役に立つとは思ってもいなかった これも陸上があったからこそのつながりと思うと素直に喜べないが 実際大手企業の富岡グループの経営であるだけあって田舎にしては給料もいい しかも部活で全国大会出場を決めればボーナスも考えるとくれば尚更だ 上手くいくかはわからないが一人くらいは素質のある人間はいるだろう 一人だけでも伸ばせれば全国大会に出ることのできるのはやはり個人競技の強みだろう いつまで続くか分からないがとりあえず当面の資金は確保できるだろう 「よし、じゃあ行くか!俺らの職場へ!」 柏木が車のキーと伝票を持って立ち上がった 結局ここは教師様の恩恵に授かることにしよう
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