決められた人生

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そんな私に時間は無情にも過ぎていくが、出来るだけ生きながらえる身分剥奪エンドを希望に日々を過ごしている。  生きながらえる事さえ出来れば、後は1人で生きて行くだけの力をつけて行けば良いのだ。   しかし、そうは言っても簡単な事ではない。 令嬢であるのに武術を習いたいとか剣を習いたいとか駄々をこねたものだ。  サリエルが死ぬのは人の手により殺されるのだから武術や剣術などを体得していれば、死亡エンドは避けられるかもしれないと考えたからだ。 駄々をこね続けた結果、護身用のためという事で、兄の指導をするついでに私も教えてもらう事にした。 知識をつけようと本もたくさん読んでいるし、勉強も必死で取り組んだ。 また、令嬢なのに武術や剣術を学ぶという令嬢らしからぬ事をする代わりに、令嬢としての嗜みも習得するというのが父や母の提示した条件だったので、幼いながらもかなりハードワークスケジュールとなった。
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