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まあ、喋られるようになったら聞いてみよう…。
ルファスなら自分で解決できそうだが、あの転移魔法…フツーじゃなかった。
あれを使った瞬間、ルディも大きく魔力を消費していたし、ルファスならまた転移で戻ってくるだろうけどそれもない。
「まあ、ルファスならあんなすげぇ魔法が使えるんだからなんとかなるか。へへ…旦那もそれだけ相棒を信用してるってことだろ?」
「ガ…ガウ」
すっかり忘れていたことは言わないでおこう。
テッドと同じことを思ってたとこだし。あと信用してるのも、あいつの単純な実力を信用しているってことだからな。間違えるなよ?
「あ、街だ」
しばらく歩いていると、遠くに明かりが見えてきた。街の…というより、王都の外壁の明かりだな。
「暗くてもわからぁ…。バカ高い壁だな。これがルージュの魔法外壁か…初めて見たぜ~!」
遠目に見えるのは、世界一とも言われる高さ10メートル以上の壁。
よじ登ることはもちろん、壊すことも困難で、その壁が王都をぐるっと囲っている。
かつて"漆黒の闇"の軍隊が攻めてきたときも、街に敵が侵入することなく撤退させた。
「すげぇ…。くぅぅ~!!いつかここで街を防衛するんだ!やるぞぉ…やるんだぁ~…」
テッドはやけに鼻息が荒い…。なんだ?こいつここに就職したいのか? 割と暇だぞ?
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