11.再会

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太陽が山を追い越す。 街道にはもう朝の雰囲気が漂い、行き交う人々の数も増えてきた。 そのほとんどが大荷物を抱えている。 商人街道と言われる所以だ。 王都近くには屋台も開かれ、昨夜は無かったテントまで張られてある。 「夜と全く違うなぁ~。こんな朝早くからもう商売してるぜ旦那!」 テッドは物珍しいのか、キョロキョロと落ち着かない。 「うわぁ~外壁の門の下見てみろよ!すげぇ人だかりだぜ!」 うるさいな…。検問してるだけだろ~。 王都を囲う外壁のさらに外側は深い堀があり、街の出入り口である門にたどり着くには橋を渡らないといけない。その橋が今にも倒壊するんじゃねぇか?ってぐらいに人が並んでいる。 「旦那、アレに並ぶのか!?ありゃ相当待つぜ…」 「ガウ…」 そうだな。だが並ぶなんて面倒なことはしない。 「だ…旦那!?いくらなんでも…」 俺は心配するテッドを余所目に、列を無視してテクテクと歩いて行き、何事もないように門兵の横を通過する。 テッドも「いいの?いいの?」とか言いながらついてきた。 魔女さまさまだな。 探知魔法も突破する魔道具…。呪われてねぇよな? 「ひぇ~!!なんか…。なんでだろう…。妙な罪悪感があるぜぇ…」 まあ…わからんでもない。 だが見つかって面倒になるよりはマシだ。
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