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「ぐ!だったら俺も戦う!!」
テッドも剣を構え、レイドと対峙する。
「ガ…ガゥア…!」
よせ!テッ……!!
「ガイ・シャラク」
グラハムが唱えると、煙のようなものがテッドを包み、縛られたように固まった。
「うっ!?くそ!!動けねぇ!!おい!!てめぇ!!解きやがれ!!おい!!」
「助かるぜグラハム。ガキを切るなんてできねぇからな…」
「いいえ」
うん。そうだな…。ありがたい。
俺はなんとか立ち上がり、剣を握り締める手に力を込めた。
どうせ死ぬなら、一か八かスキルを発動してやる…。後のことは…知るか…!
「じゃあな、俺の財布を盗んだことは目を瞑ってやるぜ」
あ、根に持ってやがった。おかげで助かったけどさ。
「おりゃあ!!」
「ガァァア!!」
奴が踏み込むと同時にスキルを発動、一瞬だけスピードが上がる!!
「なっ!?」
バキィイン!!!
剣と剣が衝突、一方の剣の折れる音が響いた。
「レイド!!!」
グラハムが殺気を向け、俺に迫った。だがそれよりも早く、剣を横に薙ぎ払う!!
「がっ!?!?!?!?」
モロに食らったレイドは吹き飛び、先程とは比べ物にならない勢いで岩に衝突し、倒れた。
峰打ちだが、アバラが折れた感触が伝わってきたな。まず一人…。
「貴様!!」
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