13.死闘

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スキルを発動したまま、グラハムの不意の一撃を交わす。 グラハムは小型のナイフを隠し持っていた。 やはり暗殺が得意なんだろう。毒なんか塗ってそう…。 俺はルディに放った連撃を、今度は当てるつもりで放つ!! 「ぐっ!?こいつ、まだ…!?」 ギィン!!と金属が衝突する音を響かせ、奴はなんとか捌いている。だが捌ききれない剣撃もあり、徐々に傷が増えていく。 「ぐっ!?ぐぁ!?ちぃっ!!」 埒が開かないと見たのか、一度大きく後退した。 今だ!! 「っ!?」 最後の力を振り絞り、追撃。 食らえぇえ!!! ドォオン!! 「ガッ!?」 奴に後一歩と迫った時、地面が爆散し、俺は態勢を大きく崩してしまった!! こいつ!!威力は大したことないがトラップ魔法を仕掛けてやがった!! 奴はニヤリと笑みを浮かべると、隙のできた俺に何かを投げつけた!! キィンッ!!と弾いたそれは、手裏剣のような形をした暗器だった。 くっ!!真正面から戦わず、相手の隙を作ってそれを突く戦法か!?やりにくい…。 「たぁぁぁあああ!!!」 グラハムは当然、その隙を突いて迫る!! ちぃ!!反撃を…!! ガクンッ!? と、俺は膝が崩れてその場に倒れてしまった! くそっ!!限界かっ!! 「ふふっ。その体で良くやりました。さよならです!!!」 「旦那ぁぁああ!!!!」 奴のナイフが迫る!! 意識が飛びそうだ…。 もう… 「……遅れた。すまない」 遠ざかる意識の中、聞き覚えのある声で確かにそう聞こえた。 ああ…遅ぇんだよ……。
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