11241人が本棚に入れています
本棚に追加
「ルディ、アルマの居場所を知っているか?」
「…知らないわよ。あんなビッチ」
「おい」
ルディが答えるわけねぇか。元々二人はいがみ合っていたしな…。
「アルマ?アルマってあのアルマ様のことか?」
「アルマ様?」
ルディの代わりにテッドがそう言ってきた。
なんだ?漆黒の闇討伐の報酬に、どこぞの王様にでもなったか?
「テッド、何か知っているのか?」
「知ってるも何も…中央大陸、新都グランローゼの女王様じゃねぇか」
「じょ…」
マジで王様だったのね…。てかグランローゼ?聞いたことないぞ?
「私には耳が痛い。同胞の仇であるからな。席を外そう」
「あ、ルーちゃん…」
名残惜しそうにしているルディの膝上から降りて、猫ルファスは部屋を出て行った。
気を遣わせたか…。まあ、元々あいつとは敵同士だ。この状況がおかしいと言えばおかしい。
あいつのこととかもろもろは後回しだ。
先にどうしても、聞かなきゃならない。
「テッド、そこは中央大陸のどこにある?」
「んー。元々メルファラスって都市があって、そこに新女王として即位、ってアカデミーで習ったな。確か大陸の、それこそ中央にあるはず」
「メルファラスの?」
古都メルファラスっていや世界最大の都市だ。そこの王様!?すげぇ。世界を救っただけのことはあるな。
最初のコメントを投稿しよう!