14.残酷な現実

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「ルディ、アルマの居場所を知っているか?」 「…知らないわよ。あんなビッチ」 「おい」 ルディが答えるわけねぇか。元々二人はいがみ合っていたしな…。 「アルマ?アルマってあのアルマ様のことか?」 「アルマ様?」 ルディの代わりにテッドがそう言ってきた。 なんだ?漆黒の闇討伐の報酬に、どこぞの王様にでもなったか? 「テッド、何か知っているのか?」 「知ってるも何も…中央大陸、新都グランローゼの女王様じゃねぇか」 「じょ…」 マジで王様だったのね…。てかグランローゼ?聞いたことないぞ?   「私には耳が痛い。同胞の仇であるからな。席を外そう」 「あ、ルーちゃん…」 名残惜しそうにしているルディの膝上から降りて、猫ルファスは部屋を出て行った。 気を遣わせたか…。まあ、元々あいつとは敵同士だ。この状況がおかしいと言えばおかしい。 あいつのこととかもろもろは後回しだ。 先にどうしても、聞かなきゃならない。 「テッド、そこは中央大陸のどこにある?」 「んー。元々メルファラスって都市があって、そこに新女王として即位、ってアカデミーで習ったな。確か大陸の、それこそ中央にあるはず」 「メルファラスの?」 古都メルファラスっていや世界最大の都市だ。そこの王様!?すげぇ。世界を救っただけのことはあるな。
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