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そうと決まれば、まずは情報収集だ。
この体でできることを探して…
探して…
…。
どうしたらいいんだ?
いきなり詰んでねぇか?
いや!いや!何かあるはず!!
あ、干し肉でも食べて腹を満たそう。
腹が減ってはなんとやらだ。
俺はあの冒険者から拝借したスターラビットの干し肉をかじった。
うん。本当は火で炙って食うと一番うまいが、レア肉だけあってこのままでも充分うまい。
味覚は人間と同じであるようだ。
鼻も効く。そういや、さっきから酷い臭いと思っていたが、どうやら俺が臭いんだ。
ゴブリンだからしょうがないのか…。
ま、そこは目の前にある湖が洗い流してくれるさ!!
干し肉を半分ほど食べ、あとは明日の分に取っておく。
そして腰巻きを外し、そのまま湖にダイブした。
おおぅ!冷てぇえ!!
でも気持ちが良ぃい!!
辺りはすっかり夜になっていた。月明かりに照らされ、ゴブリンが一匹ジャバジャバと湖を泳ぐ。
気持ち良すぎて、つい長湯…もとい、長湖をしすぎたな。
季節は夏ってわけじゃねぇが、この体だと寒さなんかに強いみたいだ。まあ、もう少し泳いでいても邪魔する奴はいないだろう……。
「いたぞ!!あいつだ!!」
へ?
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