17.守護者

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「会議は終わったようです。我々も城に戻り、指示を仰ぎましょう」 「先に行けよ。一服してくらぁ…」 「はぁ…ほどほどに」 レイドは綺麗に整った庭の片隅で、火石を使って葉巻に火をつける。 ふと生き物の気配を感じ、その方向に顔を向けた。 「猫?」 少し大きな猫だ。一度こちらを見て立ち止まると、庭の奥へと逃げていった。あっちはダイル元王の離れの寝室がある。 「ダイル様の飼い猫か?見たことないな…」 グラハムから、あのゴブリンは猫の魔獣を従えていた、と聞いた。だがそんなはずはない。魔獣ならば魔力探知に引っかかる。ただの猫だろう…。 そういえばあいつ、今どうしてるのか…。 あのゴブリンの出現も、今活発になっている魔物の動きや(ドラゴン)と何か関係しているのか? 「どうでもいいか。今は奴に勝つことだけを考えろ…次こそ、絶対に…」 ガルへの再戦を待ち望みながら、今は葉巻を堪能していた。 ※※※※※※※※※※※※※※※ 「ぶぇーーーーっくしょん!!!」 あーー。まだ本調子じゃねぇのかな…? 俺の目の前には、文字通り虫の息となった大蜘蛛(ガーディアン)が仰向けに倒れている。 足は全部斬り落とした。 すまない、と思っている。 目も、全部潰した。 反省、はしている。後悔はしていない。 だが死んではいない……はず。 とりあえず、暴走は食い止めた。しっかしあんだけの戦闘で上の連中に気づかれてねぇのかな? まあ、とにかく侵入者を探さねぇと…。 侵入者が侵入者を探すってわけわかんねぇな…。 ルファスが無事、ダイルに会えればいいが…。 ま、そこは相棒を信じるしかないな。猫だけど。
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