プロローグ

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『どうやらバレてないみたいね』 後ろから声がする。 辺りは真っ暗で、何も見えない。 というか、もう目が見えないようだ。 右手の感覚もない。おそらく肩から先が無くなっている。 足も、もう動かない。 満身創痍とはこのことだろう。 ただ、思考はできる。 『×××、大丈夫?』 『目も、腕も、足もダメだ。こりゃさすがにキツい。アルマは?』 『五体満足なだけマシかな』 『そりゃいい。てか、あいつなんだよ…。極大魔法3発食らって生きてるとか反則だろ』 『たぶんその存在自体が"ヤミ"そのものなのよ』 『チートすぎる。でもここでやられちゃ世界が滅んじまうしなぁ…』 『全然笑えないね。ここもそろそろ見つかっちゃうだろうし』 カタカタと、辺りが揺れ始めた。 『あーあ。バレたかな?何か手はある?』 魔法も、物理も、何もかもダメ。 残るものと言えば…。
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