27.適任者

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はぁ…。 面倒なことこの上ないが、確かにコソコソするのは性に合わねぇし、悪い話ではない。 …急がば回れ、か。 誰が考えたんだよ、その言葉。 「…わかったよ」 「っ!!本当か!?」 「その代わりだ」 「おう。なんでも言ってくれ!」 あんな小さなサンドイッチで足りるかよ。 「腹減ってんだ。飯食わせろ」 そう言うと、俺以外の連中は顔を見合わせ、間を置いて大笑いを始めた。 「はっはっは!!わかった!あ、それと出発はいつにする?まだ時間的には猶予がある。だがユヅキ様のことを思うと遅くはなれない。どうだ?」 「明日には発つ。俺だって急ぎたいんだ。でもルディにも一応報告はしておきたい。テッドも待ちくたびれてるだろうからな」 「さすが、仕事が早いね。ルディってのは仲間かい?まあ詮索はしないよ。ああ…食事だが、この街の食事処を好きに使ってくれて構わない。すでに街の住民にはお前のことを知らせてある。私の名でね」 マジか。食い放題万歳じゃねぇか!! 「あ、レイドはどうすんだ?」 そういえば、と壁際のレイドに目をやる。 「気にするな。師匠のところにでも身を隠す」 あ!シュラウルドか。 「よろしく言っといてくれよ。今度会いに行くってな」 「そういえば知り合いのようだったな。なんて伝えるんだよ。お前、ゴブリンだぞ?」 んーそうだな…。またメッセージを送るか。 「…ファルシオンを折ったのは俺だ。すまん、と伝えてくれ」 「…??」
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