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「ガウガウ」
大丈夫、と頷く。
「マジで行く気か?ルファス、あんたの相方かなりイカれてるぜ…」
「不本意ではあるが、それには賛同する。ガル殿、何が目的かは知らないが、あの森はやめておくがいい」
「ガウ?」
天下の高位魔族さまがビビってる?
あれ?あの魔女そんな危ない奴だっけ?
「噂を聞くけどよ、ロクなもんじゃねぇぜ?入って無事に帰ってきた者はいないとか、近づくだけで失神してそのまま目を覚まさなくなったとか」
「さすがの私でも入って無事に戻れるとは思えん。あの森は異常だ…。同胞が何人か行方不明になった、とも聞いている」
「王都直属のギルドが壊滅って噂もあるぜ?聖騎士も匙を投げたらしいし」
あーでもない、こーでもない。
俺は交互に噂を話し出す二人を無視して、勝手に進みだした。
まあ、来たくないなら来なくてもいいしな…。
「おい…。行く気だよあの人」
「仕方あるまい…。何か考えがあるのだろう…。無謀としか言えないがな…」
あの二人、仲がいいのか悪いのか…。
ま、喧嘩するほどって言うしな。
森までは一山越えて、あとは一直線だ。
今日中に着ければ御の字。あ、でも確か森に入る前に湖があったはずだよな?
今日はそこをキャンプ地としよう。
水浴びしたいし。また邪魔が入るってこともないだろ。
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