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ギロリ、と魔女を睨む。
「な…何よ?まだやる気?」
ゆっくりと立ち上がり、警戒して構えている魔女ではなくテッドの方へ歩いて行く。
「だ…旦那?ルファスはどうしたんだよ?」
「ガウ」
それには答えず、テッドが腰に差してある剣を指さした。
「か…貸せって?旦那、剣が扱えるのか?」
頷き、剣を受け取る。
穏便に済まそうと思ったが、ちょっとお灸を据えないといけねぇ。
んでちゃんと話しをさせる。
ルファスの行き先も聞き出さないとな…。
「ふぅ~ん…。そっちがその気なら、今度こそ本気だすわよ?」
魔女…ルディはまた魔力を解放する。
すると霧が立ち込め、また視界が危うくなった。
魔力酔いだけでルファスがあそこまで弱るわけがない。
ルファスは何かを混ぜてあると言った。
それはおそらくこの霧…。魔族の嫌がるネイムルって薬草を高純度で霧状に撒いてあるんだ。
これが結界の正体だな。
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