8.魔族嫌いの魔女

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ギロリ、と魔女を睨む。 「な…何よ?まだやる気?」 ゆっくりと立ち上がり、警戒して構えている魔女ではなくテッドの方へ歩いて行く。 「だ…旦那?ルファスはどうしたんだよ?」 「ガウ」 それには答えず、テッドが腰に差してある剣を指さした。 「か…貸せって?旦那、剣が扱えるのか?」 頷き、剣を受け取る。 穏便に済まそうと思ったが、ちょっとお灸を据えないといけねぇ。 んでちゃんと話しをさせる。 ルファスの行き先も聞き出さないとな…。 「ふぅ~ん…。そっちがその気なら、今度こそ本気だすわよ?」 魔女…ルディはまた魔力を解放する。 すると霧が立ち込め、また視界が危うくなった。 魔力酔いだけでルファスがあそこまで弱るわけがない。 ルファスは何かを混ぜてあると言った。 それはおそらくこの霧…。魔族の嫌がるネイムルって薬草を高純度で霧状に撒いてあるんだ。 これが結界の正体だな。
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