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ルディはその場に浮かび、魔力を練りだした。
おそらくさっき放った強制転移の魔法だろう。
だがそれにしては出力がでかすぎる。
もしかしてただの転移ではないのか?
「大人しく帰ってれば助かったのに、バカな魔物…」
ルディは不敵な笑みを浮かべて掌を俺に向ける。
そして光だした瞬間、俺は地面を蹴った。
「えっ!?」
ガギィン!
杖でなんとかガードしたな。だが今ので地面に強制的に落とす。まだまだ。
「きゃっ!!きゃあっ!?!?」
着地と同時に攻撃。魔力を練る隙を与えないように、剣を振るう。
あくまで牽制。肌を切らないように寸でのところを狙って次々と技を放った。
「ちょっと…きゃっ!!い…!?」
ガギィイン!!!!
杖を吹き飛ばす。これで魔力と詠唱補助が無くなった。もう大技は撃てねぇはずだ。
俺はさらにスピードを早める。
「うっ!?……っ!?きゃ…!?」
ルディは腕で顔を守りながらズルズルと後退していき、ドンっと木に背中をつけた。
「あっ!?」
ルディがその木に振り返った瞬間、俺はわざと大きく剣を振りかぶり、それに気づいたルディは慌ててしゃがみ込んだ。
それを見計らって横に一閃。
「っ!?」
ズル…ズルル…ドシィィン…!!
ルディの頭から上の位置で、木を切り倒した。
「す…すげぇ…」
とテッドが呟く。
少しやりすぎたかな?
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