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テッドは落ちた羊皮紙を拾ってメモを読む。
「約束通りおかわり頼む…?んん?旦那…意味がわかんねぇぞ…」
そりゃそうだろ。ルディと俺にしかわからないことだからな…。
それはルディと最後に会った日のこと。
もう帰ろうとして席を立つと、『せめてもう一杯お茶のおかわりを』と言ったルディに、『全部終わったらその時頼むな』とフラグを立てて別れたのだ。
だがそれをテッドが声に出して読んだことによって、ルディには何か響いたのだろう。その目から一筋、涙が溢れ落ちる。
「ほ…本当に、アンタなの?本当に……?」
俺はゆっくりと頷く。
そして手を差し出す。
「ガウ」
「はは…。悪い冗談だったら呪うわよ…」
もう呪われてるよ…。
ルディは俺の手を掴んで立ち上がる。
そしてパンパンとお尻の泥を落とし、顔を上げた。
「ここじゃなんだから、家に」
どうやら信じてもらえたようだ。
杖を拾って歩き出したルディについて行く。
「だ、旦那!どういうことか説明してくれよ?」
「ガァ…」
えー面倒臭い…。察しろ。
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