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「見ればすぐわかるわ。名前の通りだもの。見た目だけでなく色も赤くて炎のような葉をしてるわ」
なるほど、火炎草か。
絵を見ても炎のようにしか見えない。
「あら?お茶が残ってるわよ?」
うっ…。
飲み干す前にさっさと取りに行こうと立ち上がったのに、しっかり見てやがるな…。
「フフ」
笑顔が怖ぇえよ。
飲みますよ。飲みますから…。
そんなこんなで次の目的地はルージュ岬に決まった。
俺とテッドの足なら二時間ってところかな…。
ん?
何か忘れてないか?
えーと…。
………。
…まあ、いいか。
「あ、もし王都に寄るならついでにおつかい頼んでもいいかしら?」
扉に手をかけたら、後ろから思い出したようにルディが話しかけてきた。
それは王都にも行けってことだろ?
なんだよ?
「フフフ。優しいところは変わらないね。欲しい物はそのリストに書いてあるわ。あと今のアナタじゃこれ無いと王都に入れないから」
ルディは欲しい物リストが書かれた羊皮紙と、ボロっちい腕輪を俺に渡してきた。
なんだこれ?
「知ってると思うけど、あそこの城壁は魔物避けの魔法がかけてあるわ。でもその腕輪をはめてたら探知にも引っかからないし、隠密効果もあるから動きやすいはずよ」
こんな見た目で効果絶大だな…。
でも俺の腕が細すぎてスッカスカだ。二の腕まで上げるとなんとかフィットする。
「うん。似合ってる似合ってる」
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