9.魔女の家

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「見ればすぐわかるわ。名前の通りだもの。見た目だけでなく色も赤くて炎のような葉をしてるわ」 なるほど、火炎草か。 絵を見ても炎のようにしか見えない。 「あら?お茶が残ってるわよ?」 うっ…。 飲み干す前にさっさと取りに行こうと立ち上がったのに、しっかり見てやがるな…。 「フフ」 笑顔が怖ぇえよ。 飲みますよ。飲みますから…。 そんなこんなで次の目的地はルージュ岬に決まった。 俺とテッドの足なら二時間ってところかな…。 ん? 何か忘れてないか? えーと…。 ………。 …まあ、いいか。 「あ、もし王都に寄るならついでにおつかい頼んでもいいかしら?」 扉に手をかけたら、後ろから思い出したようにルディが話しかけてきた。 それは王都にも行けってことだろ? なんだよ? 「フフフ。優しいところは変わらないね。欲しい物はそのリストに書いてあるわ。あと今のアナタじゃこれ無いと王都に入れないから」 ルディは欲しい物リストが書かれた羊皮紙と、ボロっちい腕輪を俺に渡してきた。 なんだこれ? 「知ってると思うけど、あそこの城壁は魔物避けの魔法がかけてあるわ。でもその腕輪をはめてたら探知にも引っかからないし、隠密効果もあるから動きやすいはずよ」 こんな見た目で効果絶大だな…。 でも俺の腕が細すぎてスッカスカだ。二の腕まで上げるとなんとかフィットする。 「うん。似合ってる似合ってる」
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