30.エルドラド一家

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ルファスがリリアと呼んだその女魔族は、気絶したルファスを尚も離そうとはせず、「これ、起きんか」と微笑んだまま往復ビンタをかましている。 …このままだと、ルファスが死ぬ。 「お、おい。その辺に…」 俺はルファスから女魔族を引き剥がそうと肩に手をかけた。その瞬間だった。 「む?ぎゃぁぁあ!!!」 「うおお!?なんだよ!?」 「ゴブリンが妾に!!妾に触れ…!!汚らしい!!その○△で△★○な手で妾の肩に…嘘よ!!嘘、嘘、嘘、嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘ぉお!!!」 思わず俺もテッドも耳を塞ぐ。なんか酷いことを言われているような気がする。 リリアは俺が触れた方の肩を必要以上に摩り、それでも物足りないのか部屋中を発狂しながら走り回って、突然ピタリと動きを止めた。 「???」 静かになったか? そう思っていたら、ゴゴゴゴゴ…と聞こえてきそうな感じでリリアから魔力が溢れてきた。 部屋中が揺れ、壊された家具の欠片が宙に浮く。 そしてこっちをゆっくりと振り向いたリリアに戦慄する。 髪は乱れ、擦りすぎた肩から血を流し、瞳が赤く不気味な光を放っている…。 こえーよ。 テッドなんか見ろ、怖くて頭抱えて震えてるじゃねーか。
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