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通勤電車の中、花音は今日も宙に浮いていた。
満員電車の中で、みんなの身体に押されて、持ち上げられ、足がつかない。
倒れなくていいと言えばいいが、前後左右から押されて、肋骨が折れそうだった。
今日は特に混んでるような、と思っていたら、駅に着いた途端、一気に学生たちが降りはじめた。
彼らの会話から察するに、近くで音楽会があって、みなそれに参加するようだった。
人波が出口に向かい、自分も持って行かれそうになる。
待って~っ。
私、此処で降りないですっ、と暴れたとき、流れに逆流しようとしたせいで、すっ転びそうになった。
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