降ってきた恋

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「さあ、拓海を軽くイジメてから帰ろう」 「お兄ちゃん、なんで帰ってきたら、一度は拓海にちょっかいかけに行くの」  まあ、それも仲が良いということかな、と思っていると、 「いや、あいつには怒りを分散してぶつけてるから」 とわからないことを言い出す。 「じゃあな、花音。  次に会うのは、正月か、来週だ」 「ちょっと、差がひどいみたいなんだけど」  ほぼ一年後と来週じゃ、全然違うんだけど、と思い、そう言うと、彰人は腕時計を見ながら、 「出張次第だ」 と言ってくる。  はいはい、と花音は香穂にしたように、適当に相槌を打った。
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