3376人が本棚に入れています
本棚に追加
/416ページ
シートベルトを締めながら、昌磨は、
「わかった。
とりあえず、もう今日は送ろう」
と言ってきた。
ほっとして、
「は……」
はい、と笑顔で言いかけたとき、昌磨が助手席に手をかけ、身を乗り出してきた。
思わず、逃げようとした花音の腕をつかむ。
そのまま唇が重なった。
花音は、閉じた目を開け、確認し、また閉じた。
……昌磨さんだ。
拓海じゃない。
昌磨さんだ。
最初のコメントを投稿しよう!