ハニートラップ

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「おはよう」  翌朝、仕事を始めてすぐ、拓海が花音の許にやってきた。  はなから機嫌が悪い。 「これ、おばさんから」 とコンタクトの液とケースをくれる。 「あ、ありがとう」 「昨日は、江波さんちに泊まったそうだな」 「ああ、そうなんだけど……」 と言い終わらないうちに、拓海は、 「江波さーんっ」 と香穂を呼ぼうとする。  わあっ、やめてっ、と花音は立ち上がった。  前で、部長と話していた香穂が振り向く。
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