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「花音。
俺、言うつもりはなかったんだが」
「……知ってる」
「え」
「知ってるよ。
成田さん、課長と同じマンションに住んでるの。
課長の方は知らなかったみたいなんだけど」
「お前……」
「拓海、すごいね。
最初から知ってたんだ」
なのに、ずっと黙っていたのか、と思った。
「いや、最初は面白いから、放っとこうと思ってたんだけど」
と頭を掻いたあとで、舌打ちをする。
「こんなことになるのなら、早くに止めればよかったな」
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