ハニートラップ

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「ところで、飛鷹さん、もう弾かれないんですか?」 と言われたので、店のカードを渡しておいた。  じゃあ、と挨拶をして別れる。  花音は電車に乗るのをやめた。  携帯を取り出し、昌磨にかける。 「お仕事、終わりました?」  昌磨はまだだと言った。  随分と素っ気ない。  だが、それは自分の嘘に気づかれたと思い、構えているせいかもしれないと思った。 「今日、会いたいんです。  八時には仕事終わりますか?  エレベーターで待ってます」
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