2章 醜悪

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2章 醜悪

次の日携帯を開くと麗さんから連絡が入っていた。 「昨日は酔っ払いすぎて、迷惑かけてたらごめんなさい。」 謝罪の文章だ。 僕は一言「大丈夫ですよ」とだけ返した。 1週間ほどして お店がオープンした。 オープンした数日はとても忙しく、大変だった。 シフト制なのでアルバイトの6人で色々な人と一緒にお店を回した。 1ヶ月ほどして、ある程度お店が落ち着いてきた。 店長がお酒がとても好きな方で、 閉店後にお店でお酒を飲むことが増えるようになっていき、ますます仲良くなった。 みんなの人物像がわかってきた僕は、 自分のことを曝け出せるようになっていた。 今までのコンビニのアルバイトではありえない経験だった。 ある日麗さんと中村さんと同じシフトの日、いつものように閉店後、店長と4人でお酒を飲んでいた。 仕事の後のお酒はうまい。 サラリーマンになったような気分だ。 いつものように楽しく飲んでいると、 会話は恋人の話になった。 僕は当時付き合ってる人は居なかった。 中村さんも暫く居ないらしい。 (後日わかることだが、彼女が居たことはないらしい。) 麗さんは1ヶ月ほど前に別れたばかりらしい。 「おやさん、元彼に雰囲気似てるんだよね~」 そんな事を言われた僕は反応に困った。 いい感じにお酒は が周りいつのまにか25時をすぎていた。 最近はよく終電を逃しこの時間まで呑んでいて、 母に怒られることが度々ある。 今日も逃してしまった…」と思っていると、 店長が不意に「麗!一人で帰れるか?男二人いるし送ってもらえ!」 なんてお酒の回った店長が悪戯にそういった。 僕は正直めんどくさいと思いつつも麗さんが千鳥足なのを見て断れなかった。 中村さんは「僕は先に帰ります」と一言… 仲良くなった中村さんは正直「クソ」な部類の人間だと気づき距離を置くようになっていた。 来なくてよかったなんてことも考えていた。 グラスを片付け終わり帰る時には麗さんはまた寝ていた。 麗さんを起こし、帰ろうとした時店長が 「頑張れよ」なんて笑っていた。 僕にはそんな気はないが、何を勘違いしたのか余計な気を使ったらしい。 麗さんを起こし歩き始めた。
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