1781人が本棚に入れています
本棚に追加
/384ページ
「このまま、トーマを抱けば、俺はこの写真をネットに拡散させます」
「クッ」
藤村社長の顔が悔しさでいっぱいになる。
「・・・栗原貴様は侮れないヤツってコトか・・・」
「・・・目の前の獲物を食せないその悔しい貴方の顔が最高の復讐となります。まぁ、自分の今の地位や名誉を失うのは余りにも代償が大きいでしょうに」
俺は眠るトーマをお姫様抱っこした。
「トーマ社長はこのまま頂いていきます・・・」
「写真のデータは!?」
「あ・・・ちゃんとお返ししますから…安心して下さい・・・」
俺は藤村社長に対する殺意を隠し、部屋を出た。
―――――ヤツの全てを奪おうと思えば、奪えたが。
俺自身が藤村社長に恨まれても構わないと思っているが、トーマや家族が恨まれるのは避けたかった。
最初のコメントを投稿しよう!