見習い彼女

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笹野さん二回目の出勤日は、俺とひな。 先に店に着いていたひなが会うなり俺に聞いてきた。 「リヒト!新しい笹野さんって、ものすっごい可愛い子だってホント!?」 ……青木さんはそんな事言わないだろうから、あの日夜勤入ってた森さん情報か。 そんで一緒に入ってた青木さんの事が心配になったとか、そういうとこだな。 「うん。天使かっていうぐらいめちゃめちゃ可愛い」 「……ほんと……ゆうくん何も言ってなかった……」 「青木さんは心配しなくても大丈夫だよ」 「ホントに!?嘘じゃない!?」 その時、笹野さんが緊張した様子でバックルームに入ってくる。 「……おはようございます」 「あっ……あたし、澤ひなきです!よろしくね?」 「……はい」 笹野さんはその一言だけ発して着替えに行ってしまい……何か言いたげに俺を見るひな。 「……こないだもあんな感じだったよ」 小声で伝えると、なんとなく納得したような表情になった。 仕事が始まっても同じような感じで、前回同様あまり仕事にならなかった。 そしてひなが休憩中に事件が起こる。 「君めっちゃくちゃ可愛いね!連絡先教えてよ!」
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