☆おまけ☆Rの憂鬱

3/7
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
夕勤が終わって、ひなはリョウ兄に連れられて帰った。 「はぁ~怖かった……」 「……そんなに?」 「……俺も幼稚園の時からリョウ兄には目の敵にされてたんすよ」 「へぇ…」 「小学校ぐらいになって俺が無害だって分かったら、今度はひなに寄ってくる男がいないか見張らされて……それで高校までずっと一緒だったんです。 今はラグビーの社会人チームのある会社に入って寮暮らしだけど、未だにリョウ兄には逆らえないんすよー」 小さい頃から植え付けられた恐怖心は思った以上に強大なんだと、つくづく思う。 「……でも、悪い人じゃなさそうだし。それにいつまでも隠し通せる訳じゃないし……」 「それはそうなんですけど……」 とにかくこの週末が早く無事に終わってほしい……そう思っていた。 ……なのに…… 今、俺の横には青木さん。 テーブルを挟んでその前に……ひなと……リョウ兄……。 なんでこんなことに!?
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!